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世界最古の革靴

革の歴史について

 

革製品は、私たちが日常的に使用する多くの製品に使用されており、その歴史は非常に古いものです。
 
革の歴史は、人類が狩猟を始めたころに遡ることができます。当時、狩猟をする際に獲物の皮を使い、食物や住居などに利用していました。その後、農耕社会が発展すると、革はより広範な用途に使用されるようになりました。
 
古代エジプトでは、革は神聖なものとされ、貴族たちは革を用いた豪華な衣服を身に着けていました。また、古代ローマでは、軍隊の装備や建築材料など、革はあらゆる場面で使用されていました。
 
 
先史時代の衣服としてはアルプス山中で発見された約5300年前のミイラ、アイスマン(エッツィ)が身に付けていた獣皮と干草の編み靴、毛皮の上着、皮製のゲートルや下着などが知られています。
復元されたネアンデルタール人の女性(資料写真)
Photograph by Joe McNally, National Geographic
 
 

世界最古の革靴!

 

アルメニアの洞窟で2008年に発見された世界最古の革靴(資料写真)
 
靴の中には、断熱材として、あるいは型崩れを防ぐために詰められたと思われる草が入っています。。ネイティブアメリカンが履いていた革製の袋状の靴モカシンに似たこの靴は約5500年前のもので、アルメニアにある洞窟の発掘調査で見つかりました。大量のヒツジの糞の中に埋もれていたため、奇跡的に保存状態が良好だったのです。 
 
靴の大きさは現在のアメリカで言う女性用の7号(24センチ)とほぼ同じで、この靴の持ち主の右足に合わせて作られたと思われます。ただし、この時代のアルメニア人の足に関する確実な情報が不足しているため、この持ち主が男性なのか女性なのかはわかりません。 
 
また、この靴は1枚の牛革から作られていますが、この技法は現代では“一枚甲”と呼ばれ、高価な靴で用いられることがあります。さらに、靴の前後の縫い目には革ひもが通されています。 
 
「オパンケ」(参考資料)
 
今回見つかった靴はこの「オパンケ」という伝統的な履物によく似ています。オパンケは今でも祭りの際にこの地方の伝統的な衣装の一部として着用されています。
 
モカシン(参考写真)
 
現在の靴のデザインは、このアルメニアの靴から間接的に影響を受けた可能性があると言われています。この靴が北米のモカシンの前身だったという説が有力なのかもしれません。モカシンは今や人気のデザインとなっており主にファッションの一部として使用してされています。
 
 
中世ヨーロッパでは、革は貴重な商品として扱われ、多くの職人たちが革加工に従事していました。その後、産業革命の時代には、革加工が機械化され、大量生産が可能となりました。
 
現代では、革はファッションアイテムやバッグ、靴、家具など、様々な製品に使用されています。また、動物愛護の観点から、人工皮革や再生皮革などの代替品も開発されています。
 
総じて、革は人類が発展する上で不可欠な存在であり、その歴史は長く多彩なものです。

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