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打ち具(目打ち)の種類について

打ち具(目打ち)とは? 用途や基本的な使い方

 

レザークラフトに欠かせないのが、目打ち(めうち)です。

目打ちはレザークラフトの作業中に、革に印を付けたり穴をあけたりする道具です。

今回は、目打ちの使い方や種類、注意点について詳しく紹介します。

 

 

 

そもそも何で必要なの?

 

レザークラフトでは、お互いの革を縫い合わせていく作業が必要になります。

このとき布などの柔らかい生地なら針で貫通することができるのですが、革は厚みがあるため針だけではなかなか難しかったりします。

そこで目打ちという道具を使って、予め革に穴をあける必要があるのです。

 

 

 

目打ちの種類

 

打ち具(目打ち)には大きく分けて2つの種類があります。

  • 菱目打ち
  • ヨーロッパ目打ち

写真のようにそれぞれの道具で開けた穴には違いがあります。

開けた穴の違いについても後ほど紹介します。

 

 

 

菱目打ちとは

 

打ち具の中でも「菱目打ち」についてご紹介します。

菱目打ちは、その名の通り「菱目」をあけるためのものです。

菱目打ちを使うことで、革に菱形の印を付けることができます。これは、後の手縫いや加工を行う際に、針や糸の通し穴として役立ちます。

また、菱目打ちを使用することで、綺麗な仕上がりが期待できます。

この道具を使って穴をあけると、菱型になるんです。

なぜ菱型かは後ほど説明しますが、この形により手縫いした時にキレイなステッチを表現することができます。

 

 

 

菱目打ちの種類

 

菱目打ちには目数(先の剣の数)の違いにより、以下の様にいくつか種類があります。

・1本目

 これはカーブになっている部分や、目の数を調整する場合に使用します。

・2本目

 こちらもカーブになっている部分や、目の間隔を整えるために使用します。

・3本目、4本目、6本目

 こちらは主に直線部の穴あけに使用します。

目数の違いによって用途を変えて使用しますが、数が多くなるに連れて穴あけの際の力がましていきます。

初心者のうちは3本目あたりを使用すると良いですね。

 

 

また、工具メーカーによっては「逆菱目打ち」というものがあります。

これは革の裏から穴を開けたい場合にも、表から開けた場合と同じ角度にすることができる道具になります。

取り扱いのあるメーカーも限られていますので、自分の好みに応じで選定されると良いでしょう。

 

 

 

 

菱目打ちの使い方

 

菱目打ちを使用する際には、まず菱形のサイズを決めます。

これには、革の厚みや目的に応じて、さまざまなサイズの菱目打ちがあります。

一般的に、レザークラフトに使用する菱目打ちのサイズは、2mm~5mmほどです。

次に、革の表面に菱目を打つ位置を決めます。

ここで重要なのは、菱形の位置が均等であることです。

菱目打ちを革の表面に打ち込む際には、革を固定してから打つことが重要です。

打つ方向は、垂直にすると美しい仕上がりが期待できます。

木槌やプラスチックハンマーなどを使用しましょう。

 

穴が空いたら目打ちを穴を1〜2本重ねて次の穴を開けていくと、同じピッチになりキレイな仕上がりとなります。

カーブが近づいてきたら、1本目や2本目にを使って同じピッチで開けていきましょう。

 

【菱目打ちの注意点】

菱目打ちを使用する際には、以下の点に注意しましょう。

 

① 手首を固定する

菱目打ちは、力を入れながら打つ必要があるため、手首を固定することが重要です。手首が揺れてしまうと、菱形の位置がズレてしまうため、固定してから作業しましょう。

 

② 革をしっかり固定する

革をしっかりと固定してから打つことが重要です。革がズレてしまうと、菱形の位置がズレてしまい、美しい仕上がりが期待できません。革を固定するために、クランプやピンなどを使用することもおススメです。

 

③ 適切な力で打つ

菱目打ちは、力を入れて打つ必要がありますが、力が強すぎると革が傷ついてしまうことがあります。適切な力で打つようにしましょう。

 

 

 

菱目の形のひみつ

 

菱目打ちの菱型は、革を縫うときに使用する糸が通りやすくするためです。

菱形の形状によって、糸が革にしっかりと絡み合い、縫い目が強くなります。

また、菱目打ちの穴は、一般的な丸穴よりも斜めに整列しているため、縫い目が美しく仕上がることも特徴です

その他、ネジ念という道具で引いた線に沿って穴を開ける場合、菱目の方が剣先が尖っているため目標を定めやすいです。

 

 

 

ヨーロッパ目打ちとは?

 

目的は菱目打ちと一緒ですが、開けた穴が細く縫いのステッチも少し雰囲気が変わります。

どちらが良いかは好みが分かれますので、それぞれ自分の好きな方を選ぶといいですね。

 

 

 

ヨーロッパ目打ちのひみつ

 

菱目打ちに比べ、剣先が平らのため引いた線に沿って目打ちする場合は少しコツが必要です。

ヨーロッパ目打ちで穴あけの目印をつけ、菱ギリという道具を使って穴を開けるという技法もあります。

この技法はあまり穴が目立たず、繊細な仕上がりに見えることが多いです。

 

 

 

ヨーロッパ目打ちの種類

 

これも菱目打ちと同じく目数(先の剣の数)の違いにより種類が分かれています。

 

 

 

ヨーロッパ目打ちの使い方

 

使い方に関してはヨーロッパ目打ちも、菱目打ちも殆ど同じになります。

違いを挙げるとしたら、剣先が細いのでハンマーで叩く際など横方向の力を加えてしまうと、曲がったり、折損する可能性があ流ので注意しましょう。

 

 

 

まとめ

 

以上、打ち具について紹介しましたが、中にはフォークを使って開けたり、ポンチを使う方もいらっしゃいます。

どの道具を使うかなど正解はないので、自分の好きな技法で製作すると良いでしょう。

目打ちを使用することで、革に綺麗な印を付けることができ、手縫いや加工の際に役立ちます。

適切なサイズの菱目打ちを選び、革を固定してから適切な力で打つことが美しい仕上がりのポイントです。

 

レザークラフトには、目打ちを始めとする様々な技術が必要です。これらの技術を習得するには、練習と経験が必要です。初めてレザークラフトを始める人は、基本的な技術から始めて徐々に難易度を上げていくことをおすすめします。また、レザークラフトの道具や素材は、専門店やオンラインストアで購入することができます。質の高い道具を使用することで、より美しく丈夫な革製品を作ることができます。

 

菱目打ちを上手に使いこなし、素敵なレザークラフト作品を作ってみてください。

 

いずれの道具も先が尖っていたりするので、怪我などに注意して楽しく製作しましょう。

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